ふるはしかずおの絵本ブログ3

『「はい」「いいえ」ほうこく』- 世界を照らす子どもの報告

子どもが おおきくなるのに、必要なものと いらないものがある。

それは なんでしょうか?

「こども そうごう けんきゅうじょ」の報告です。

    

      ・・・

ひつようなものは 「はい」

いらないものは  「いいえ」

    

  

「はい」は・・・

   

 きれいな空気、きれいな水

 おいしい たべもの

 がんじょうな いえ

 着てみたくなる ようふく

 履いてみたくなる くつ

 

 

 安心して みてもらえる お医者さん 

 はなしたいことを 聞いてくれる ひと  

 知らないことを 見たり 聞いたり 体験できる ところ

   

 わくわくの きもち

 うきうきの きもち

   

 すきなことが すきなように できる 場所と時間

   

     

  

「いいえ」は・・・

   

 暴力

 とげとげの 言葉

 戦争

     

  

  わたしたちが おおきくなるために

  だいすきを いっぱいに

  うれしいを いっぱいに

    

          ・・・

浜田桂子さんには『へいわってどんなこと?』という絵本がありますが、それと同じように、さまざまな人種の子どもがたくさんでてきます。「はい」のところは、みんな、楽しそうです。「はい」(いるもの)のなかに、「はなしたいことを 聞いてくれる ひと」がありました。大切なことだと思います。

       

子どもは子どもの世界に生きています。そのまわりには、もっと大きな世界があります。そして、その世界には、戦争、環境問題、社会分断、飢餓、食糧問題、貧困、暴力、いじめなどの問題が山積みになっています。いますぐにこれらの問題を解決することはできませんが、「はい」=「いるもの」、「いいえ」=「いらないもの」を見分けることができます。

        

子どもらしいの視点から、現代の問題を照らしだしています。また、わたしたちがすべきことを逆照射しています。

      

            ・・・

※『「はい」「いいえ」ほうこく』 浜田桂子作、理論社 2023年  (2025/2/17)

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