ふるはしかずおの絵本ブログ3

『一わだけ はんたいにあるいたら… 』- ぼくたち、つばさが あったんだ!

みんなとは、反対の方向に歩きだす鳥。それがきっかけで、自分たちの可能性に気づく鳥たちです。

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むかし、

海のむこうの島に、あるき鳥が住んでいました。あるき鳥たちは、いつも列をつくり、同じ方を向いて、きちんと並んで、歩いていました。

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ある日、
一羽の あるき鳥が、みんなと反対のほうへ歩きだしました。
ほかの鳥たちは、
ののしり、
ふみつけ、
つっつき、
おどし、
どなりつけました。

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そのとき、
もう一羽の あるき鳥が、羽ばたき、舞い上がったのです。
あるき鳥たちは、われもわれもと羽ばたき始めました。
みんなは、気がつきます。
違う方向にも行けること、
飛べること、
泳ぐことができることに。
そして、鳥たちは大空を飛びはじめるのです。

 

 ぼくたち、つばさが あったんだ !

シンプルな線、鉛筆で描かれています。スウェーデンの作家の絵本です。ひとりでも歩きだす勇気。自分の中にある可能性に気づくあるき鳥。常識にとらわれない自由な思考が、あたらしい自分の発見をみちびきました。 大人が読みたい絵本です。

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※『 一わだけ はんたいにあるいたら…』 グンナル=ベーレフェルト作・絵 ビヤネールたみこ訳 偕成社 1984年   (2022/4/7)

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