『 第三の 男 』の
グレアム・グリーン （ 1904年 ～ 1991年 ）が
文章を書いています。
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ちび きかんしゃは
リトル・スノーリング（ 小さないびき ）の 村から、
マッチ・スノーリング（ 大きないびき ）の 町を
往復する　毎日です。
ひろい世界を　みてみたい、
冒険したい　　ちび きかんしゃ。
でも、
すこし　まよっています。
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　　　やっ、 やっ、 やっ ちゃろか、
　　　やっ、 やっ、 やめとこか
　　　やっ ちゃろか、
　　　やめ とこか ・・・
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ちび きかんしゃは
とうとう、
「 やっちゃる 」ことに。
いつもの みちを　はなれ
森や まきばを　　とおり、
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自由だ、 自由だ。
ぼく自由、 ぼく自由。
と　さびながら　走ります。
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急行列車と すれちがい、
鉄橋を 　わたり、
お城のそばを とおり、
山道を のぼり、
広い野原に でて、
ついに
スモーク・オーバーホール （ けむりだらけ ）
という　大都会に。
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しかし、　　
スモーク・オーバーホールは、
ちび きかんしゃの　いるところでは　　
ありませんでした。
　（ あわただしい　ところですからね。 ）　　
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ちび きかんしゃは
あわてて
ふるさとに むけて　はしりだします。
でも、
道に　まよい、
リトル・スノーリングまで
もどれません。
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スコットランド急行に　たすけてもらい、
ちび きかんしゃは　　
ふるさとに　 　
無事に　かえることが できました。
ようこそ お帰り、ちび きかんしゃ。
　　（ 大団円 ）
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ちび きかんしゃの　 体験には、
期待　
迷い
興味
興奮　
自信　
不安　
後悔　
そして
満足が　あります。
これらは　 みんな　　　　
冒険して　　　
はじめて　得ることのできた　ことでした。
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※『 小さな きかんしゃ 』 グレアム・グリーン作、　エドワード・アーディゾーニ絵、 阿川 弘之訳、　 文化出版局 　　　1975年 （ 初版は1946年 ）
（2016/1/18）