ふるはしかずおの絵本ブログ3

『 ガラスめだまと きんのつのの ヤギ 』-凄み、啖呵をきるのは なんとヤギ!

ベラルーシの民話です。
     ・・・

おばあさんが 大切に育てた 麦畑。
麦は、青々としています。
でも、

ヤギ が、
食っては ふんづけ
食っては ふんづけています。
       
 でていけったら でていけっ!

       

 よけいなおせわだ、おいぼれ ばあさん!
 おいらにゃ、ガラスめだまと きんのつのがある。
 ひとつきすれば、いちころさ!

  ( ヤギも 凄むんだ! )
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おばあさんは、泣きながら 歩いていくと、クマに会いました。
おいらが おいだしてやるから!
でも、
ガラスめだまと きんのつのがある。ひとつきすれば、いちころさ!
と ヤギに凄まれ、
クマは びっくり!
退散。
       ・・・
オオカミ
キツネ
ウサギ
ガラスめだまと きんのつのがある。 ひとつきすれば、いちころさ! ヤギの啖呵にびっくり。

みんな退散。
      ・・・
さいごは ハチ。
ぼくが ヤギを おいだしてやるよ。さあ、いこう!
ハチは、ヤギの鼻を

チクリッ!

あ
ヤギは、メーメー泣き(鳴き)ながら逃げ出しました。
それからというもの、ばあさんは幸せに暮らしたということです。
       ・・・
おきまりのせりふ、リズムとテンポのある文章、明快な結末に読者もスッキリ!です。また、コラージュによる迫力満点で個性的な絵は、スズキコージさんです。タイトルは『 ガラスめだまときんのつのの ヤギ 』ですが、なぜ「ガラスのめだま」で「きんのつの」のヤギなのでしょうか。よくわかりませんが、おまもり、魔除けなどの宗教的な意味やベラルーシの歴史を感じます。
      ・・・
※『 ガラスめだまと きんのつのの ヤギ 』  ベラルーシ民話 田中かな子訳 スズキコージ画 福音館書店 1988年  (2020/7/7)

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