ふるはしかずおの絵本ブログ3

『 うんこ 』- 語り手の真面目さが笑いをうむ

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子どもたちは、うんちやおしっこのはなしが大好きです。
固いうんちをしたあとに、
3歳のりょうくんが言いました。
「おしりが ばくはつ しちゃった」。
5歳のあきおくんは言っています。、
「うんちは ながあくて、うんこは まるいやつだ」。
「まりちゃんのおしっこ、ふんすいみたい」というつぶやきことばもあります。
そのような子どもたちのために、谷川俊太郎さんの「うんこ」の詩を絵本にしました。子どものためのスカトロジーです。
    
    
   うんこ     谷川俊太郎
    
ごきぶりの うんこは ちいさい
ぞうの うんこは おおきい
   
うんこというものは
いろいろな かたちをしている
   
いしのような うんこ
わらのような うんこ
  
うんこというものは 
いろいろな いろをしている
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うんこというものは
くさや きを そだてる
    
うんこというものを
たべるむしも いる
   
どんなうつくしいひとの
うんこも くさい
  
どんなえらいひとも
うんこを する
   
うんこよ きょうも
げんきに でてこい
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「うんこ」「おしっこ」「おなら」のような絵本は、下品にならないためにもユーモアが欠かせません。谷川俊太郎さんの「うんこ」の詩にはそれがあります。大きさ、形、かたさ、色もいろいろなうんこ。草や木を育てるうんこ。「うんこというものをたべるむしも いる」と言っています。ダイコクコガネなどの糞虫ですね。うんこが食べ物。ヽ(´Д`;)ノ  肥料になったり食べ物になる「効用」があります。「どんなうつくしいひと」「どんなえらいひと」もうんこをするし、そのうんこはやはり臭い。人間、みな同じなんですね。( でも、はっきり言うなあ。)
うんこよ きょうもげんきに でてこい」と うんこを人間のように見立てて表現(活喩)しています。語り手は「うんこ」のことをまじめにズバリと言う人物です。 だから、おかしい。
塚本さんの絵もユーモアがあって楽しめます。
     ・・・
※『うんこ』 谷川 俊太郎詩、 塚本 やすし絵、 ディスカヴァー・トゥエンティワン 2015年  (2018/5/27)

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