ふるはしかずおの絵本ブログ3

『ピーターとおおかみ』-音楽と絵本

プロコフィエフ「ピーターとおおかみ」の絵本です。

     ・・・

ある朝、

ピーターが、草原へ出ていくと、

小鳥がピーターに声をかけます。

「ピョッ ピョッ ピロリロリロ・・・おはよう ピーター!」

 

あひるが出てきました。

「おいけで ゆっくり およげるぞ ガア ガア ガア」

きみ どべないの?」と、小鳥はあひるに言いました。

でも、およぎは うまいんだ」と、あひるが答えました。

「飛べないなんて へんな鳥!」

「泳げないなんて へんな鳥だよ!」

    

猫が、

小鳥をねらって忍び足。

「あぶない」とピーターが叫びます。

小鳥は木の上に逃げました。

おじいさんがやって来ました。

「ピーター、ここは おおかみがでる。・・・あぶない あぶない・・」

「ぼく、おおかみなんか こわくないのになあ」

     ・・・

おおかみが、

森から出てきました。

おおかみは、ぱくりとあひるを飲み込んでしまいました。

 

 「ああ、うまかった。ここには猫と小鳥もいたはずだが・・・」

   

おおかみは、小鳥に気がついて、木の下をぐるぐる回って言いました。

「うまそうな ごちそうなんだがな・・・」

      

ピーターは、

2匹を助けるため、長い綱をもち木によじ登りました。

 

 「小鳥さん、おおかみの頭の上を ぐるぐる飛んでおくれ」

 

小鳥は上手に飛びました。

小鳥をおいかけて、おおかみもぐるぐる回ります。

おおかみは、目がまわってしまいました。

      

 「うまい!

 

ピーターが、木の上から綱を下ろし、おおかみのしっぽを捕まえました。木にしっかり縛りつけました。

鉄砲の音がとどろき、狩人もやってきます。

ピーターを先頭に、みんなはおおかみを動物園へ連れて行きました。

小鳥、猫、おじいさんもついていきます。

あひるは? おおかみのおなかの中で、ちゃんと鳴いています。

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プロコフィエフの子どものための音楽 「ピーターとおおかみ」は、役にふさわしい楽器が使われています。 ピーターはバイオリンなどの弦楽器、小鳥はフルート、猫はクラリネット、アヒルはオーボエ、おじいさんはバスーン、おおかみはホルン、狩人はチィンパニです。

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※『ピーターとおおかみ』 プロコフィエフ作。ハワード絵、小倉朗訳、岩波書店 1975年

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