ふるはしかずおの絵本ブログ3

『だるまちゃんとかみなりちゃん』-たのしい未来都市

かみなりちゃんの空の国は、たのしい未来都市です。

1968年に描かれた加古里子さんの人気の絵本です。

     ・・・

だるまちゃんが 

遊びに行こうとおもったら、雨がふってきました。

すると、

  ぴか ぴか 

  ごろごろ

  がらがら 

  どしん

       
ちいさなかみなりちゃんが、落ちてきました。

えん えん 

あん あん

木の枝にひっかかった浮き輪をとってほしいと泣いています。

だるまちゃんは、

えい、やっ!

うんとこさ!

ぴょんとこさ!

飛びはね、飛びあがり、跳ねあがります。

 

しかし、届きません。

かみなりちゃんを肩にのせ、せいのびしました。

それでもだめです。

傘を投げて取ろうとしますが、

傘は浮き輪にひっかかってしまいました。

      ・・・

そこへやって来たのは、おおきなかみなりどん。

雲に乗ってお出迎え。

「やあー こんなところに おちていたのか」。

     ・・・

浮き輪の問題も解決です。

かみなりどんは、だるまちゃんを雲に乗せて、

かみなりこうえんのプールに連れて行ってくれます。

それから、かみなりちゃんの家へも。

かみなりちゃんの空の国で、

鬼さんこちら、

けんけんぱ、

輪投げ、

なわとび、

かくれんぼをして遊びました。

みんなで、ご馳走を食べたりしました。
そして、おみやげをもらって帰りました。

テレビ、椅子、おみやげの箱、時計、街灯、アドバルーン、食器などみんなツノ(角)がついていて、ツノ探しの楽しみがあります。また、エネルギー放電塔、プールの接着工法、振動上昇装置など未来の状況を描いています。かみなりちゃんの空の国は、1968年に描かれた未来都市です。食事シーンに出てくる配膳移送機は、現在の回転寿司に実現しています。

 

かみなりちゃんを助けようとするだるまちゃんの必死の表情も見逃せません。また、おみやげを広げて談笑するだるまちゃんの家族は、かみなりちゃんの家族と同様に3世代家族です。

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※『だるまちゃんとかみなりちゃん』加古里子作・絵、福音館書店 1968年 (2020/8/5)

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