ふるはしかずおの絵本ブログ3

『せかいの はてって どこですか ? 』- それは 心の中に あるのかもしれない

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井のなかのかえる大海を知る !

こんなおはなしです。 ゛

・・・

井戸のなかに、一ぴきのかえるが住んでいました。

かえるは、

この井戸が  

世界の全部だと思っていました。

ある日、

井戸の水がなくなってしまいました。

・・・

そこで

かえるは、

井戸を出て、

世界のはてを見にでかけました。

かえるは、

めうしに、聞きます。

・・・

きみは せかいのはての いきものかい ? 

     とんでもないわ。

めうしは

牧場が 世界だとはなします。

・・・

ブラックバードに 聞くと

りくの おわるところさ

・・・

しか

きつね

りす

くまは、

じぶんたちの 森と。

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みんな、 

せかいのはてを しりません

・・・

あめつぶが落ちてきます。

かえるは、

とても気持ちがよいので、

グワッ、 グワッ、 グワッ と鳴きはじめました。

すると、

ガアガア、 グワッ、 グワッ

かえるは、うつくしい音楽を聞いたのです。

・・・

 ばかな かえるなら  

  いどのそこに ひとりぼっちでいても  

  しあわせに なれるだろうけど、   

  りこうな かえるだったら、  

  ここにいて  

  もっとしあわせに なれるんだ

・・・

かえるは 大きく はねました。

かえるの 合唱の まんなかに。

かえるの 仲間の まんなかに。

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じぶんが行動することで

世界がかわり、

世界を発見し、

仲間といっしょの未来がひらかれました。

・・・

それから、

このかえる、

どこか飄々としていて

おはなしにぴったりの人物です。

( デュボアザンの自画像に見えます。)

・・・

※『せかいの はてって どこですか?』アルビン・トゥレッセルト作  ロジャー・デュボアザン絵 三木卓訳 童話館出版   1995年(初版は1958年)

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